コラム

納骨に必要な費用の目安は?費用の内訳や納骨堂、永代供養などの費用相場を解説します

 

【この記事を書いた人】

CLASSIX株式会社 営業/終活アドバイザー

https://marutto.classix.life/

 

納骨の費用相場、内訳、永代供養などの費用について解説します

納骨とは、骨壺に納められた遺骨を墓地に納めることです。

一旦は手元で供養することを選んでも、気持ちの整理が付いたタイミングで納骨を考える方もいらっしゃると思います。

今回は、手元供養した遺骨を納骨する場合の費用について、以下の4点を中心に解説します。

 

  • 代表的な納骨のタイミング
  • 納骨にかかる金額の相場
  • 納骨費用に困ったときの対処法
  • 一般的なお墓以外の納骨方法

 

納骨は、ご家族が新たなステップに進む大きな助けとなります。

大切なご家族の納骨を考える方の助けになれば幸いです。

 

代表的な納骨のタイミング

納骨の時期に法律などの決まりはないため、ご家族に良いタイミングで納骨をすれば大丈夫です。

まずは、一般的な納骨時期を5種類ご紹介します。

 

①四十九日

命日から49日目のことで、このタイミングで納骨する方が一番多いです。

この四十九日を境に故人の魂が極楽浄土に行くと言われるため、納骨のタイミングとして選ばれることが多いようです。

しかし、お墓の建立が間に合わない方、まだ納骨する気持ちになれない方などは、四十九日法要での納骨にこだわる必要はありません。

 

②百か日法要

あまり馴染みのない法要ですが、四十九日の次にある法要が「百か日法要」です。

四十九日以降に早めに納骨したい方は、この百か日の法要を執り行って納骨することもあるようです。

この日を境に大きな声をあげて嘆き悲しむ「哭(こく)」の状態を抜けると言われています。

そのため、この百か日法要は悲しみを乗り越え、新たなステップに進むのに良い日取りと言えるでしょう。

 

③初盆・新盆

四十九日の法要後、はじめて迎えるお盆が「初盆・新盆」です。

地域によって初盆と呼ぶ地域と新盆と呼ぶ地域がありますが、どちらも同じ意味となります。

初盆では「白紋天(しろもんてん)」という白い提灯を玄関先に吊るし、自宅またはお寺で法要を執り行うことが一般的です。

お盆の祭壇である精霊棚(しょうりょうだな)や、迎え火などの準備は通常のお盆と同じで大丈夫です。

初盆の法要と納骨を同時に執り行うことも可能ですが、お寺や墓地とのスケジュール調整が難しい場合もあるので注意しましょう。

 

④一周忌

一周忌は命日から1年の法要で、亡くなってからお墓を用意した方はこのタイミングで納骨される方も多いです。

また、1年たつことで気持ちの整理がつき、納骨する方もいらっしゃいます。

一周忌を過ぎることで、ご家族も喪中明けとなります。

手元供養の遺骨を納骨するにも、良いタイミングかもしれませんね。

 

⑤一周忌以降

納骨の時期に決まりは無いため、一周忌以降に納骨する方ももちろんいらっしゃいます。

一周忌の次の法要である三回忌に納骨する方や、気持ちの区切りが付くまで何年もかかる方も珍しくありません。

ご家庭ごとの事情やお気持ちに合わせ、一番良い納骨時期を決めるとよいでしょう。

 

納骨は四十九日にこだわらず、ご家族の判断で納骨タイミングを決められることを説明しました。

ここからは、納骨に関わる費用の相場を解説します。

 

納骨に必要な費用の相場

一般的なお墓に納骨する場合の費用相場は、数万〜10万円ほどと言われています。

納骨に必要な費用は、一般的には5種類です。

  • 石材店への彫刻料
  • 納骨作業の費用
  • お寺へのお布施
  • お供え物の費用
  • 法要後の会食費用

1つずつ順番に解説していきます。

 

①石材店への彫刻料

納骨の際は石材店に彫刻料と呼ばれる3〜5万円の費用を支払い、墓石や墓誌に故人の名前や命日を刻む必要があります。

彫刻料が文字数に応じて変わる石材店と一柱あたりで決まっている石材店があるので、刻みたい文字数が多い場合などは確認しておくとよいでしょう。

彫刻は納骨当日までに完了する必要があるため、早めに依頼することをおすすめします。

 

②納骨の工事費用

お墓の入り口を開け、骨壺を納めるための作業費用です。

ご家族が自分で開けられるタイプのお墓は、この工事費用が必要ない事もあります。

費用はお墓のタイプや石材店によって異なり、5000~3万円ほどが目安となるでしょう。

 

③お寺へのお布施

納骨の際に読経を依頼する場合、お寺へのお布施が必要となります。

納骨のためのお布施は、3〜5万円ほどが多いようです。

お布施に加えて、塔婆を建てる宗派は塔婆代、新しくお墓を建てた場合は開眼供養のための費用が必要となるでしょう。

塔婆の金額は1枚2000円〜1万円ほどが多いようですが、お寺によって金額が異なります。

供養に関する金額は地域やご家族の考えによるので、依頼するお寺に確認してみましょう。

 

④お供え物の費用

納骨の法要には、果物、お酒、お菓子やお花などのお供え物が必要となります。

お供え物は専門の業者に頼む場合と、ご家族が自分で揃える場合があります。

ご家族が用意する場合は、故人の好きだった果物やお酒を選ぶのも良い方法ですね。

5000〜1万円ほどが相場と言われますが、墓地やお寺によって慣習が異なるため、必要な物品の詳細はお寺や墓地に確認することをおすすめします。

 

⑤会食費用

納骨が終わったあとに会食を設ける場合は、その会食費用も計算に入れておきましょう。

1人当たりの会食費用は3000〜1万円が目安と言われています。

個室を予約する場合、サービス料や個室料が必要なこともあるので注意しましょう。

 

番外編:お墓を建てるなら建立費用

納骨のタイミングでお墓を建てる場合は、お墓の建立費用も必要となります。

墓石代、管理費用などを合わせると、総額100〜200万ほどかかる事が多いようです。

墓石は選ぶ素材によって特徴があり、耐久性の高いもの、色が可愛らしいもの、石の模様が美しいものなど様々です。

墓石の素材や施す彫刻によっても価格は変わるため、良く調べて決定すると良いですね。

 

納骨に必要な費用について説明いたしました。では、この納骨費用は誰が支払うべきなのでしょうか。

次は、納骨費用の支払い者について説明します。

 

納骨の費用は誰が払うのか

納骨の費用は誰が払うのか

納骨の費用は、葬儀を執り行い、骨壺を保管していた喪主が支払うことが多いと言われています。

しかし、納骨の費用負担に関する決まりはないため、相続人が分担して費用負担をしても問題はありません。

 お金のトラブルに発展しないよう、ご家族で充分な話し合いを重ねましょう。

 

納骨費用は小さな金額では無いため、支払いが難しい方もいらっしゃるでしょう。

次は、納骨費用に困った時の対処法をご紹介します。

 

納骨費用に困ったときの対処法

納骨費用に困った場合は、以下の3点を検討しましょう。

  • 親族で納骨費用を分担する
  • メモリアルローンを利用する
  • 健康保険組合の補助金が使えるか確認する

ここからは、対処法を順番に解説していきます。

 

①親族で納骨費用を分担する

先ほど説明したように、喪主が全ての納骨費用を支払う義務はありません。

納骨の費用負担が大きい場合は、親族で分担する方もいらっしゃいます。

親族で分担する場合、今後のお墓の管理費や年忌法要などの費用についても話し合っておくとよいですね。

 

②メモリアルローンを利用する

メモリアルローンは、お墓や仏具の購入や葬儀などの費用を用立てるためのローンのことです。

石材店や霊園などがローン会社を紹介できることもあるため、必要ならば相談してみましょう。

メモリアルローンはお金の使用目的が限られないフリーローンより金利が安いことも多いですが、もちろん返済は必要です。

ローンを利用する場合は、無理の無い金額で利用するように注意してくださいね。

 

③健康保険の補助金を確認する

各健康保険組合は、加入者が亡くなった際に葬儀や納骨の費用として「葬祭費・埋葬費」を支給することが多いです。

支給金額は自治体や健康保険組合によって異なります。

亡くなった原因が交通事故や労災などの場合は支給されないこともあるので、保険証を返却する際に確認してみましょう。

補助金の申請には期限があるため、注意してくださいね。

 

<健康保険による葬祭費・埋葬費の例>

保険組合名 対象者 金額
国民健康保険 被保険者 自治体によって異なる
後期高齢者医療保険 被保険者 自治体によって異なる

例:徳島県  2万円

  岩手県  3万円

  愛知県  5万円

  東京23区 7万円

協会けんぽ 被保険者・被扶養者 5万円
富士通健康保険組合 被保険者・被扶養者 被保険者 10万円

被扶養者 6万円

NTT健康保険組合 被保険者・被扶養者 10万円

 

ここまでは、一般的なお墓への納骨に関する費用について説明しました。

最近はさまざまな価値観が広まり、一般的なお墓への納骨を選ばない方も増えています。そこで、ここからは一般的なお墓以外への納骨方法をご紹介します。

 

お墓以外の納骨方法と費用の相場

一般的なお墓以外の納骨方法は、以下の4種類が代表的です。

  • 納骨堂に納骨する
  • 樹木葬にする
  • 散骨する
  • 永代供養にする

ここからは1つずつ納骨方法を説明していきます。

 

①納骨堂に納骨する

1つ目の方法は、室内版のお墓とも言われる納骨堂に納骨する方法です。

納骨堂は、お寺や霊園内の建物に設けられた納骨スペースを指します。

室内のためメンテナンスの手間が少なくお参りがしやすいと、近年注目を集めている納骨方法です。

費用は施設や納骨方法にもよりますが、10万円〜150万円ほどが目安となります。

納骨堂での遺骨の納め方は、比較的安価な順に「位牌型」「ロッカー型」「仏壇型」「自動搬送型」に分けられます。

施設によって採用している方式が異なるため、見学時に骨壺の安置方法を確認しておくとよいでしょう。

また、納骨堂は永代供養と個別供養によって管理費用の仕組みが異なります。

個別供養が実施される間は管理費用が必要な施設もあるため、契約時は施設の管理費用の仕組みも合わせて確認する事をおすすめします。

 

②樹木葬にする

2つ目の方法は、墓石の代わりに樹木や草花を墓標にする「樹木葬」です。

墓石を個別に購入する必要がなく、遺骨が大地に還るという考え方も受け入れられやすいため、樹木葬を選ぶ方も増えています。

樹木葬の費用は、契約する墓地や個別供養の期間にもよりますが、20万〜80万円ほどが目安でしょう。

墓地によって、どのような植物を墓標にするか、墓誌に名前が刻まれるかなどに違いがあります。

樹木葬を選ぶ場合は資料を取り寄せるだけでなく、実際に足を運んで墓地の印象を確認するとよいですね。

 

③海や山に散骨する

3つ目の方法は、細かくした遺骨を海や山に撒く「散骨」です。

散骨場所は人の居住地付近や漁場を避ける必要があるため、どこにでも散骨できるわけではありません。

遺骨の粉砕は、精神的、技術的の両面で難しいため、散骨は専門業者に依頼することが一般的です。

海洋散骨の費用は、選ぶサービスによって異なります。

  • 全ての散骨を業者に委託する場合 5万円ほど
  • 他のご家族と合同で船に乗る   15万ほど
  • 散骨の貸切船を依頼する場合   20~30万円ほど

費用は散骨業者や船の大きさによって異なるため、希望する散骨ができるように良く調べるとよいでしょう。

 

④永代供養にする

4つ目の方法は、今後のお墓の管理や供養を全て墓地にお願いする「永代供養」です。

契約時に今後の供養費用も全て前払いするため、納骨後のご家族の負担が少ないことが特徴と言えます。

そのため、お墓の継承者がいない方、今後のお墓の管理が難しい方などに選ばれることも多いです。

永代供養後の供養は、春と秋のお彼岸、合同の年忌法要、月命日の法要が中心となります。

個別の法要を依頼できるかは施設によって異なるため、個別法要の希望がある場合は確認しておきましょう。

また、永代供養の費用は施設や供養プランによって異なり、10万円〜150万円ほどが目安と言われています。

永代供養にすると遺骨の取り出しはできないため、ご家族が安らかに眠れる永代供養墓を選べるとよいですね。

 

近年は将来的なお墓の後継者問題やお墓の維持費用を考えた結果、納骨堂での永代供養を考える方も増えています。

「お寺でまるっとお葬式」なら、事情により法要が難しい方、高齢・体が不自由などで法要ができない方、どなたでも安心して大切な方を供養いただけます。 

 

「お寺でまるっとお葬式」ならお寺の納骨堂で手厚く永代供養を行えます

最近は亡くなった方の遺骨をお寺に納骨し、法要をオンラインで行えるサービスも登場しています。「お寺でまるっとお葬式」は、お寺の手厚いサポートを受けられるので、安心して大切な方の供養を任せられます。

 

お寺でお葬式

直葬で火葬した後、お寺の本堂でお葬式を執り行います。

自宅からオンライン参加も可能です。

離れた場所でも、スマホなどのデバイス15台まで同時に参列できます。

 

お寺でお墓(納骨)

お葬式をおこなった寺院の納骨施設で、丁寧に永代供養させていただきます。

3年・7年・13年プランにより、個別にご供養させていただきます。

 

年12回法要

月命日・お彼岸・お盆など、毎月お寺から合同法要の様子がオンラインで配信されます。

お寺にお参りに行くことも可能です。

 

世界から法事

四十九日・一周忌・三回忌なども、オンラインでおこなうことができます。

海外にも配信されるので、離れたご家族様などにも喜ばれます。

 

まとめ

納骨の際は、墓石の彫刻料、お寺へのお布施、供え物の費用などが必要となります。

墓地やお寺によっても細かな決まりは異なるため、事前によく確認しましょう。

故人が安らかに眠れる、良き供養ができることを願っております。