コラム

お寺での供養とは?供養の種類や永代供養について解説します

 

【この記事を書いた人】

CLASSIX株式会社 営業/終活アドバイザー

https://marutto.classix.life/

 

お寺での供養の種類、永代供養墓のタイプ、永代供養の費用について解説します

日本では、ほとんどの遺骨はお寺や霊園内のお墓に埋葬されます。

手元の遺骨をお寺で供養したいと考えており、お寺ではどんな供養がされるのか、どのくらい費用が必要なのか気になる方もいらっしゃると思います。

今回は、お寺での供養について以下の5点を中心に解説します。

  • 供養とは
  • 供養の種類
  • お寺ではどんな供養がされるか
  • 永代供養のお墓の種類
  • 永代供養料の内訳

大切な方の遺骨を供養するにあたり、気になるポイントをまとめました。

ぜひ最後までお読みください。

 

供養とは

供養とは、亡くなった人が安らかに眠るためにご家族や僧侶が行う、全ての行為です。

供養の例として、お葬式・法要・お墓参り・日々の仏壇へのお供えなどが挙げられます。

供養は亡くなった『人』に対して行われることが多いですが、人形供養、針供養、ペット供養など、人以外にも供養は行われています。

供養とは、冥福を祈るための全てを指し、非常に広い内容を含むことを説明しました。

では、仏教の教えではどのような供養があるのでしょうか。

ここからは、仏教での供養について説明します。

 

仏教での供養は3種類

仏教の教えでは、次の3種類の供養があると言われています。

  • 利供養
  • 敬供養
  • 行供養

聞きなれない言葉ですが、いつも何気なく行う供養に当てはめると理解しやすいです。

順番に見ていきましょう。

 

①利供養

利供養は『物』による供養で、具体的には墓前や仏壇へのお供え物を指します。

お供え物は、故人の好きだった食べ物、お花、お線香、お酒などを選ぶことが一般的です。

故人の好物を供えることは故人を偲び、故人への感謝や温かい気持ちを表すことにつながるでしょう。

 

②敬供養

敬供養は仏様や故人を『敬う』供養で、仏教の教えの書かれたお経を唱えたり、仏像に手を合わせることで行われます。法要の開催や僧侶による読経は、この敬供養に当たります。

また、故人の徳を偲ぶことも敬供養の1つなので、ご家族や友人で故人の思い出を語り合うのもよいですね。

 

③行供養

行供養は、仏の道をめざすために『善行』(善い行い)をすることです。

仏教では生きている人が善行を積むことで、亡くなった人への供養につながると言われています。

ご家族が毎日を善く生きることが、行供養につながるのではないでしょうか。

 

 

仏教では3種類の供養があることを解説しました。

この3種類の供養を合わせて、お寺ではどのような供養が行われるのでしょうか。

次は、故人のためにお寺が行う供養を、具体的に説明します。

 

お寺で行われる供養は3種類

お寺で行われる供養は3種類

お寺は故人のために、以下の3種類を中心とした供養を行います。

  • 葬式
  • 法事・法要
  • 永代供養

ここからは、この3種類の供養について解説します。

 

①お葬式

近年は家族葬用の小規模ホールも増えていますが、荘厳な雰囲気を持つお寺でのお葬式は、根強いニーズがあります。

お葬式ができるのは檀家のみのお寺が多いですが、中には檀家や宗派を問わずにお葬式を引き受けるお寺もあります。

仏像に見守られる立派なお堂でのお葬式は格式高く、参列者の心に深く残ることでしょう。

 

②法事・法要

お寺では朝と夕にお経をあげ、供養のための定期的な法要や、ご家族の求めに応じた法要を執り行っています。

宗派やご家庭によって詳細は異なりますが、代表的な法要をご紹介します。

  • 初七日法要
  • 四十九日法要
  • 納骨法要
  • 一周忌
  • 三回忌~三十三回忌
  • 修正会(しゅうしょうえ):新年の法要
  • 春・秋のお彼岸
  • お盆の法要
  • 月例法要

 

命日に行う『回忌法要』は三十三回忌で終了するご家庭が多いですが、七回忌で供養を終了にするご家庭も、近年は見かけます。

供養の方法に決まりはないため、法要の内容や終了時期はお寺やご家族と話し合って決めることをおすすめします。

 

③永代供養

お寺では、納骨後の遺骨管理を全てお寺が行う『永代供養』も行っています。

永代供養では、法要の開催、お墓の掃除やお供えなどをご家族がする必要はありません。

供養に必要な料金は契約時に全て前払いし、一般のお墓への納骨より費用負担の軽いことが多いです。

ご家族がお墓の管理が必要ないため、お墓から離れて暮らす方、お墓の後継者がいない方も安心してお墓を利用できる点がメリットです。法要は他の方と合同ですが、希望すればご家族も法要に参列できます。

個別法要を別料金で引き受けるお寺と、永代供養での個別法要は行わないお寺があるため、個別法要の希望がある方は確認しておくとよいですね。

また、永代供養ではお墓の引っ越しができないことが多いため、どこのお寺に永代供養を依頼するかはよく考えてから契約しましょう。

 

 

お寺が行う供養について説明しました。

近年は、お墓の管理をお寺に一任する永代供養を選ぶご家族も増えています。

ここからは、お寺での永代供養について、少し掘り下げて説明します。

 

永代供養のお墓は4種類

永代供養のお墓は、以下の4種類に分けることができます。

  • 合祀墓
  • 個別墓
  • 集合墓
  • 永代供養付き納骨堂

お墓の種類によって、必要な金額が異なります。

お寺や霊園によって採用しているお墓の種類が異なるため、希望に合ったお墓を選びましょう。

 

①合祀墓

合祀墓(ごうしぼ)は、他の方の遺骨と一緒に大きな供養塔に埋葬する方法です。この合祀墓を永代供養の埋葬に採用しているお寺が多いです。

他の方の遺骨と混じるため遺骨の取り出しはできませんが、他のご家族も訪れるため、多くの方にお参りしてもらえます。

ご家族や僧侶以外の手も借り、手厚い供養ができるでしょう。

また、費用も一番抑えられ、10~30万円ほどのことが多いようです。

 

②個別墓

個別墓とは、個人や家族で墓石を建てて供養する方法です。『単独墓』とも呼ばれ、従来のお墓での供養に近いです。

初めから他の方と一緒に埋葬されることに抵抗がある方に、よく選ばれています。

従来のお墓との違いは、個別供養の期間に限りがある点です。

永代供養の場合、ずっと個別供養されるわけではなく、契約期間が終了すると合祀されることが一般的です。個別供養は33回忌までのお寺が多いですが、3回忌、13回忌、50回忌を区切りとするお寺も見かけます。

費用は合祀墓よりも高めで、70〜120万ほどが多いようです。

 

③集合墓

集合墓は、個別墓と合祀墓の中間の方法です。供養塔や墓石は他の方と共通ですが、遺骨や骨壺は個別に保管されます。

個別墓と同じように、個別保管期間の終了した遺骨は合祀されます。

費用は個別墓と合祀墓の中間で、30~70万ほどが多いようです。

注意したい点は、集合墓には明確な基準がないことです。

集合墓=合祀墓のお寺もあるため、契約時は必ず具体的な埋葬方法や個別保管期間の有無を確認しましょう。

 

④永代供養付き納骨堂

ここまでは屋外での永代供養を説明しましたが、この永代供養付き納骨堂は、室内で供養する方法です。

納骨堂は、墓地が設けた遺骨を保管するための室内スペースです。

室内なので、暑い夏や寒い冬も快適にお参りができます。

また、少ない面積で多くの遺骨を受け入れられるため、都心部を中心にアクセスの良い納骨堂も増えています。屋外の永代供養と同じく、最初から合祀されるタイプと個別供養期間のあるタイプに分かれるため、納骨堂の契約時は確認しておきましょう。

納骨堂に必要な費用は、10~150万ほどが多いようです。

 

関連記事:

お寺に納骨する方法は?お布施などの費用についても解説します

 

永代供養のお墓の種類について説明しました。

お墓の種類で必要な費用は異なりますが、永代供養での費用内訳が気になる方もいらっしゃるでしょう。

そこで、次はお寺での永代供養に必要な費用の内容についてご紹介します。

 

お寺での永代供養に必要な費用

お寺での永代供養に必要な費用は、以下の3種類に分けられます。

  • 永代供養料
  • 納骨料
  • 刻字料

詳細はお寺ごとに異なりますが、参考にしてください。

 

①永代供養料

永代供養料は、これからの遺骨の管理料、法要の費用、墓地の使用料などを含んだ金額で、永代供養の契約時に支払います。

永代供養料に納骨時のお布施が含まれるかはお寺によるため、確認しておきましょう。

なお、通常のお墓で契約時に支払うのは『永代使用料』で、永代使用料には今後の法要の費用や墓地の管理料は含まれません。

言葉が似ていて分かりづらいため、混同しないよう注意してくださいね。

 

②納骨料

今後の法要が必要ない永代供養でも、納骨の法要は執り行う方が多いです。その際に僧侶に支払う費用が『納骨料』です。

納骨料は5万円ほどが相場と言われますが、あらかじめ永代供養料に納骨料が含まれるお寺もあるようです。契約時に確認しておくとよいでしょう。

 

③刻字料

永代供養でも、墓石や墓誌に家名や戒名を刻むことがあります。その際に必要になるのが、『刻字料』です。

石に名前を刻むには石材店に依頼するため、この刻字料が必要です。

お墓の形式にもよりますが、2~5万円ほどかかることが多いようです。

 

 

ここまでは、永代供養費用の内訳を説明しました。

『供養料』『お布施』などお金に関わる言葉は、意味の違いが分かりづらいことも多いですね。

次は、質問の多い『供養料』を解説します。

 

供養料とは

供養料とは、その名の通り『供養に必要な料金』です。供養料の例をいくつかご紹介します。

  • 永代供養料
  • 水子供養料
  • 人形供養料
  • ペット供養料

供養料はお寺が明確な金額を出していることが一般的です。供養料が提示されている場合は規定の金額を納めれば良いので、非常に分かりやすいでしょう。

 

供養料とお布施の違い

よく質問を受けるのが『供養料とお布施の違い』です。

供養料とお布施の一番の違いは、『お寺が金額を指定しているか』です。

供養料は提示された金額を納めればよいですが、お布施はご家族が納める金額を決定します。

お布施の金額も大体の目安があるため、金額に迷ったらお寺に聞いても失礼にはあたらないでしょう。

 

供養料で用意する封筒や包み方

供養料を包む際は、封筒に入れて渡しましょう。袱紗(ふくさ)などに包んでお渡しするとより丁寧ですね。

封筒は白封筒で大丈夫ですが、郵便番号が印字されたタイプは避け、無地のものを用意します。水引や蓮の花が印字されたのし袋を用意してもよいですね。

表書きは「永代供養料」とし、フルネームか家名を記載します。通夜・葬式ではないため、薄墨でなく、濃い墨で書きましょう。

お寺はご家族の住所を知っているため、差出人の住所は不要です。

永代供養料の支払いは新札・旧札どちらでも大丈夫です。

お札は封筒から出した時にお札の肖像画が見える向きに、そろえて入れましょう。

 

 

お墓管理の心配がなくなるため、手元の遺骨を永代供養にする方も増えています。

「お寺でまるっとお葬式」なら、事情により法要が難しい方、高齢・体が不自由などで法要ができない方、どなたでも安心して大切な方を供養いただけます。 

 

「お寺でまるっとお葬式」ではお寺の納骨堂で手厚い永代供養を受けられます

最近は亡くなった方の遺骨をお寺に納骨し、法要をオンラインで行えるサービスも登場しています。「お寺でまるっとお葬式」は、お寺の手厚いサポートを受けられるので、安心して大切な方の供養を任せられます。

 

お寺でお葬式

直葬で火葬した後、お寺の本堂でお葬式を執り行います。

自宅からオンライン参加も可能です。

離れた場所でも、スマホなどのデバイス15台まで同時に参列できます。

 

お寺でお墓(納骨)

お葬式をおこなった寺院の納骨施設で、丁寧に永代供養させていただきます。

3年・7年・13年プランにより、個別にご供養させていただきます。

 

年12回法要

月命日・お彼岸・お盆など、毎月お寺から合同法要の様子がオンラインで配信されます。

お寺にお参りに行くことも可能です。

 

世界から法事

四十九日・一周忌・三回忌なども、オンラインでおこなうことができます。

海外にも配信されるので、離れたご家族様などにも喜ばれます。

 

まとめ

お寺では、お葬式、季節ごとの法要、回忌法要などで故人の供養を行います。

お墓の管理や法要を全てお寺に一任する永代供養も近年は増えており、お墓の管理が難しい方を中心に人気を集めています。

永代供養も種類があり、個別供養期間の有無、室内が良ければ納骨堂など、依頼するお寺や納骨プランを選択できます。しっかりと下調べを行い、ご家族の希望に合うお墓を選ぶとよいでしょう。

故人が安らかに眠れ、ご家族も安心して遺骨を任せられるお寺が見つかることを、心より願っております。